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エリートでは成型と縫製による帽子をつくっています。
成型帽子は金型、木型等を用いてつくります。
大まかに言えば帽子の形は金型、木型に依存します。
また成型加工したフレームに布類を覆い被せる工法もあります。布組織に逆らわずドレープやイセ込み処理で形つくっていきます。
作業プロセスに長年の経験、熟練が要求される仕事です。
マニュアル化(テキスト化)できない工程は人的依存度が高く、企業ベースに乗りにくいデメリットがある反面、個人の優れた感性や職人技が反映されます。
この工法は基本的に100年来変化してないと言っても過言ではありません。
かつては帽子専用の各種ミシン、道具類も多くありましたが現在は補修等の問題で減りつつあります。
縫製帽子は布等の平面材料を裁断して縫製します。
日本では歴史が浅いにもかかわらず優れた技術者が多くいました。実際の現場経験から生まれた知恵(技術)による帽子作りで戦後復興期を熱意努力で支えた人達でした。
多くの帽子メーカーは彼らに依存していましたが、高齢化でその技術は消えつつあります。
成型帽子と同じくマニュアル化(テキスト化)できなかったことに起因します。
マニュアル、テキスト化できない技術は企業存続の上では大きな障害です。
エリートでは布帛帽子パターン作製のテキスト化、個々の帽子のデータベース化に取り組んできました。
木型をつくる場合、左図の赤線グレーの面からクラウンもブリムも作製され、この平面部が基本型です。
クラウンとブリムの間は基本となる平面図形です。
木型作製技術者の積み重ねデータから集約された基本頭囲型です。
一定の法則に則った複数円弧で構成されてます。
※ 日本人とその他外国の人達では、骨格の違いから頭囲形状は異なります。
ヒトの頭の形には個人差はありますが、これまでの国内市場の声が反映された木型データから集約的な頭囲型を製図作製します。
出来上がったクラウン、ブリムは【図-2】のように“ 必ず ”この頭囲線に戻らなければなりません。隙間や余分は変形となって表れます。
下の【図3】は、CADによる基本頭囲線を多角形化して頭囲型の縮小相似形を重ねた基本ブロック図形作成過程の一部です。
各断層面、最上部1片は多角形化された底面頭囲図形と相似形になっています。【図4】
∞平面の多面体が球に見えるのを逆行していった図形。
○ ⇔ □ ⇔ △
基本多面体ブロックは多いほど正確ですが、パターンへの平面分解作業効率が低下します。
目的に応じた高さやボリュームの多面体作製は可能です。
原則、基本ブロックより凹形状はありません。
これだけで帽子が完成されるわけではありません。
裁断、縫製、型入れ等の多くの工程で構成されてます。
素材特性や縫製手順によっては、パターンは補正修正されますが基本線は変りません。
この作業においては現場経験の比重は大きいです。
生産現場では正確なパターン、正確な裁断縫製・・・が前提で、前工程の修正を次の工程でしていくと最終的に異なった帽子になります。スタートとなる型紙パターンは重要です。
型紙パターンは帽子構成上の一部ですが、正確であるほど最終誤差も少なく出発点となるデザインシルエットが反映されます。
エリートでは過去の作品全て数値化し素材別、型別等データベース化していますので、テキスト化された基本作図法マニュアルによって未経験者でも従来数年要した習得期間が数ヶ月でパターン作成でき個々の優れた感性表現が可能です。
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